助成金も活用できる!ストレスチェック・メンタルヘルス対策をテレ・マーカーがご説明。

2021年1月6日メンタルヘルス

近年では仕事の激務や職場でのパワハラなどにより、ストレスからメンタルヘルス不調を訴える人も増えていると言います。会社を起業したら、従業員のストレスチェックやメンタルヘルス対策は万全に行う必要があるでしょう。そこでこちらでは、会社を起業・運営するうえで大事になってくる、ストレスチェックやメンタルヘルス対策などについてお話していきます。会社のメンタルヘルス対策には助成金を活用することもできますから、ぜひチェックしてみてください。

メンタルヘルス不調はもはや他人事ではない

メンタルヘルス不調に陥るのは気合いが足りないからだ、自分に限っては大丈夫だなどと考えている方も多いかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。2014年に上場企業250社を対象として行われた調査では、企業内で心の病が増加傾向であると回答した企業の割合が29.2%にものぼりました。今や、メンタルヘルス不調は誰にでも起こり得る可能性があると認識するべきでしょう。

実際に、うつ病は人口の1~3%程度の人がかかっていると言われており、決して珍しい病気ではありません。

2011年の国家公務員の長期病欠(1カ月以上)の原因第一位は、「うつ病などの精神疾患」でした。また、業務による精神障害の労災請求に関しても、2015年には1,515件にものぼっているのです。

メンタルヘルス不調に陥ると作業能率が低下したり仕事でミスをしたりすることが増えるため、それが職場全体のパフォーマンスを下げることにもつながりかねません。そして従業員一人一人への作業の負担が増え、さらにメンタルヘルス不調に陥る従業員が増える・・・という悪循環をたどってしまうことも考えられます。

つまりメンタルヘルス不調の従業員が増えれば、会社の生産性の低下につながっていくと言えるでしょう。会社の健全な運営のために、起業をしたらメンタルヘルス対策を万全に行っていく必要があると認識しておきましょう。

「心の健康づくり計画」でメンタルヘルス対策を継続

職場でメンタルヘルス対策を継続していくためには、メンタルヘルス対策のシステムを構築し、具体的な計画に沿って行われる必要があります。(心の健康づくり計画)

厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(2006年3月)には、心の健康づくり計画に必要な項目として

・ 事業者がメンタルヘルスケアを推進することを表明する

・事業場での心の健康づくり計画の体制整備

・事業場での問題点の把握やメンタルヘルスケアの実施

・メンタルヘルスケアに必要な人材の確保、事業場外資源の活用

・労働者の健康情報の保護

・心の健康づくり計画実施状況の見直し、評価

・そのほか、労働者の心の健康づくりに必要な措置

などが挙げられています。

心の健康づくり計画が継続的に実施されているかどうかを評価するためには、具体的な数値目標などを定め、計画がどの程度達成できているかを分かるようにしておくことが望ましいとされています。そして、安全衛生委員会などでその進捗状況を確認していくことも重要です。

心の健康づくり計画助成金が受けられる条件とは

メンタルヘルス対策をするにはそれなりの費用がかかるのではないか、できるかぎり費用をかけずに行いたいと考えている事業主の方もいらっしゃると思います。心の健康づくり計画を行うにあたり、一定の条件を満たすことで「心の健康づくり計画助成金」を受給することができますから、ぜひ活用しましょう

この「心の健康づくり計画助成金」を受給するためには、産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員からの指導や助言を受け、心の健康づくり計画を実施する必要があります。

心の健康づくり計画助成金を受け取るための具体的な条件や流れは

・メンタルヘルス対策促進員からの助言や指導を受ける

(各都道府県にある産業保健総合支援センターの専門スタッフに、メンタルヘルス対策の取り組み方についての助言、指導を依頼する)

・心の健康づくり計画を作成する

(メンタルヘルス対策促進員から助言などを受けながら心の健康づくり計画を作成)

・従業員に対して、心の健康づくり計画を周知する

・心の健康づくり計画に基づいて対策を実施する

・メンタルヘルス対策推進員から、心の健康づくりに基づいてメンタルヘルス対策が行われたことを確認してもらう

・必要な書類を用意し、労働者健康安全機構に申請を行う

・支給決定通知が届き、助成金が支給される

となっています。

心の健康づくり計画助成金を受給する条件を満たしている場合、一律で10万円の助成金を受けることができます。(1企業、1個人事業主で将来にわたり1回のみの支給)

ストレスチェックを実施してストレス対策

事業者が従業員の健康管理として行う検査の一つに、「ストレスチェック」があります。これは労働安全衛生法第66条の10に定められている、心理的な負担の程度を把握するための検査です。

ストレスチェックを実施することができるのは、医師や保健師、または厚生労働省令で定められた者となっています。

ストレスチックを行うことで、従業員は自分のストレス状況を知ることができますし、事業主は従業員のストレス状況を把握することによって対策をすることができます。高ストレスの従業員の仕事の軽減、職場環境の改善などを行うことによって、従業員がうつ病などのメンタルヘルス不調に陥るのを防止する効果が期待できるでしょう。

また、ストレスチェックを受けて点数が高かった従業員は、医師による面接指導を受けることができます。

ストレスチェックを導入する際には、まず「ストレスチェックを実施する」旨の方針を示し、その後会社の安全衛生委員会などでストレスチェック制度の実施方法を決めましょう。

ストレスチェック助成金を受けられる条件とは?

会社でストレスチェックを実施する際、必要な条件を満たしていれば事業主は助成金を受けることが可能です。

助成金を受けるための条件は

・労働保険の適用事業場である

・従業員数が派遣社員なども含めて50人未満

・ストレスチェックの実施者が決まっている

・医師と事業者が契約しており、ストレスチェックに関する医師の活動を全部、または一部行う

・ストレスチェック、面接指導は、自社以外の者が行う

となっています。

医師と契約をする前に、助成金支給申請チェックリスト兼同意書などを活用して支給条件を満たしているかどうかチェックしておきましょう。

助成されるのは、「年1回のストレスチェックの実施人数分の費用」と、「ストレスチェックに関する医師による活動(面接指導、事業主への意見陳述など)に関する費用」となります。

ストレスチェックによる費用は1従業員につき上限500円、ストレスチェックに関する医師による活動は、1事業場で1回の活動につき上限21,500円(上限3回まで)です。

(実際の費用が上限を下回る場合には、実費としてかかった額のみが支給されます)

また、手続きの流れは

1 ストレスチェックの実施の審議(医師からの助言、従業員への説明など)

2 ストレスチェック実施

3 面接指導などの実施

4 ストレスチェック助成金支給申請(ストレスチェック実施後6か月以内)

5 助成金支給決定通知、助成金の受給

となっています。

その際

・ストレスチェックの実施対象

・実施日程

・使用する質問票

・どうやって高ストレスの人を選ぶのか

・面接指導は誰に申し入れ誰が実施するのか

・ストレスチェックの結果の保存方法

などについて決めておく必要があります。

まとめ

会社を起業・運営するうえで、従業員のストレスチェックやメンタルヘルス対策は大変重要なことです。会社のメンタルヘルス対策には助成金を活用することもできます。上手に助成金を活用して、メンタルヘルス対策に役立てましょう。