テレ・マーカーが考える、小さな会社の資金調達方法と重要なポイント

2021年1月6日小規模法人

個人で小さな会社を設立する際、初期投資が発生するような事業であったり、事業が軌道に乗ってきてもそれを維持するべく新サービスを生み出すための投資が必要になったり、自己資金だけでまかなうのは難しい局面を迎えることがあります。

昨今、起業する人を応援する会社やサービスが増えてきています。そのことにより、資金調達方法は銀行の融資のみならず非常に多様化しています。今回は、小さな会社が資金調達をするにはどんな方法があるのか、またその際の重要なポイントをご紹介いたします。

資金調達方法その1 日本政策金融公庫を利用する

設立して間もない企業や小さな会社が、最初からメガバンクなどに直接の融資(プロパー融資※)を受けようとしても、知名度や信用度の低さから貸し渋りをされるのが現実です。 ※信用保証協会の保証が付かない融資。

でも、どうしても資金が必要。そんな時は、日本政策金融公庫を利用することが有効です。

日本政策金融公庫(日本公庫)とは?

100%政府から出資される政策金融機関です。国民生活の向上を目的としており、国民や中小企業者・農林水産業者の資金調達を支援し、一般の金融機関が行う金融のアシストを行っています。

日本政策金融公庫のホームページによると、融資利率は以下のとおりです

※契約時の金利が最後まで適用されます。

◆担保を不要とする融資を希望の場合

基準利率:2.16~2.45%

無担保・無保証人で新創業融資制度(税務申告を2期終えていない)を希望の場合

基準利率:2.51~2.80%

◆ 担保を提供する融資を希望の場合

基準利率:1.16~2.05%

◆中小企業経営力強化資金(2,000万円以内の無担保・無保証人部分)を希望の場合

基準利率:2.26~2.45%

◆小規模事業者経営改善資金・生活衛生改善貸与を希望の場合

基準利率:1.21%

続いて、融資期間は以下のとおりです

※事業開始後、7年までの方が利用可能。

◆返済期間

運転資金:7年以内

設備資金:20年以内

元金返済の据置期間:2年以内

出典:日本政策金融公庫

ポイント

日本政策金融公庫では、国の政策に則った固定金利や長期の融資制度が用意されているため、安心・安全に利用することが可能です。

資金調達方法その2 信用保証協会を利用する

小規模の事業者などが金融機関から融資を受けようとする際に考えるのは「誰かが自分の信用を保証してくれないか」、「万が一返済できなくなった場合に代わりに返済してくれる機関はないか」という事が多いのではないでしょうか。そんな時、便りになるのが信用保証協会です。

信用保証協会とは?

信用保証協会法(1953年8月10日・法律第196号)に基づいて、小規模事業者・中小企業の金融を円滑にするために設立された公的機関です。47都道府県と名古屋市・岐阜市・川崎市・横浜市の4市にあり、各地域密着型の業務を行っています。

小さな会社を経営している方が金融機関から資金調達をする際、信用保証協会が間に入り信用を保証してくれることで、事業者と金融機関の橋渡し役を担ってくれるのです。

さらに、やむなく返済が滞ってしまった場合、事業者に代わって金融機関に返済してくれます。

また、長期の借り入れや、担保がなくても利用できるなどのメリットがあり、日本政策金融公庫と並んで有効な資金調達方法だといえるでしょう。

公的機関の中でも比較的利用が多い

現在、日本の企業全体に占める小規模事業者・中小企業の割合は99.7%で、その数は約358万企業。その内、信用保証を利用する企業の数は約126万企業と、公的機関の中でも比較的利用が多いといえます。

ポイント

公的機関が連帯保証の役割を果たしてくれることにより、銀行側も安心して事業者にお金を貸すことができ、結果的に事業者は融資の拡大が可能になるのです。

資金調達方法その3 補助金を利用する

資金の調達には、融資以外に補助金を利用するという方法もあります。

補助金とは?

国や政府、地方自治体から支給されるお金(後払い)のことで、借金とは異なり基本的に返済の必要はありません。国の政策目標を達成すべく、それに沿った事業を広域にしっかりと取り組んでもらう目的で、個人・民間団体・企業・自治体などへ、補助としてお金が給付されています。

補助金は、国の政策ごとに様々なジャンルで公募されています。各補助金の、趣旨や目的を把握し、自らの事業と合うものを選択しましょう。

補助金が交付されるか、そして金額は「事前の審査・事後の検査」の2つにより決定されます。そのため、受け取りは後払いとなるのです。

中央企業庁のホームページによると、現在公募している補助金の一部は以下のとおりです

「小規模事業者持続補助金事業」

小規模の事業者が経営を見直し、事業の持続的発展に向けての経費の一部を補助。

◆公募期間

公募開始:令和元年5月22日(水)

一次締切:令和元年6月28日(金)

二次締切:令和元年7月31日(水)

◆ 対象者および補助率等

対象者:商工会地区で事業を営む小規模事業者

補助率:補助対象経費の3分の2以内

補助上限:原則50万円

「創業支援等事業者補助金」

市区町村と連携した民間事業者等が行う、創業支援等に要する一部の経費を補助。

◆ 公募期間 

令和元年5月15日(水)~令和元年6月14日(金)【17時必着】

◆ 補助率および限度額等

補助率:補助対象経費の3分の2以内

補助限度額:1,000万円(下限50万円)

補助事業期間:交付決定日から令和元年12月31日まで

「中小企業組合等課題対応支援事業」

中小企業が単独では解決が困難なブランディング・環境問題への取り組み・技術や技能の継承・既存事業分野の活力低下などの問題に対し、その実現化に向けて全国中央会から補助。

◆ 公募期間
(※2019年度の場合。以降のスケジュールは中小企業庁ホームページ参照 )

2019年4月11日(金)~2019年7月1日(月)【当日消印有効】

第1次募集:2019年4月1日(月) ~ 2019年5月7日(火)【当日消印有効】

第2次募集:2019年5月8日(水) ~ 2019年7月1日(月)【当日消印有効】

◆ 対象者および補助率等

対象者:一般社団法人、中小企業組合(事業協同組合・企業組合など)、任意グループ等

補助率:補助対象経費の6/10以内

◆事業の種類と補助金額

中小企業組合等活路開拓事業:事業環境の改善等を目指し、展示会出展や将来ビジョンの策定等の取り組みを支援

上限額:500万円~2,000万円

組合等情報ネットワークシステム等開発事業:IT活用による経営革新を進めるため、情報システム開発等のプロジェクトを支援

上限額:1,158万8千円~2,000万円

「連合会(全国組合)等研修事業:全国地区の連合会等が抱える課題解決につなげるため、研修プロジェクトを支援」

上限額:210万円

出典:中小企業庁

ポイント

補助金は後払いであるため、今すぐに資金調達というわけにはいきません。ですが、やはり返さなくてもよいという点が最大のメリットとなります。

資金調達方法その4 会社設立サポートを利用する

融資や補助金以外にも、資金を調達の仕方はまだまだあります。続いては、会社設立サポートを利用するという方法です。

会社設立サポートとは?

会社を設立する際、民間企業や組織が資金を出資してくれたり、費用を抑えてくれたりするサービスのことです。

また、サービス内容は企業や組織によって異なりますが、設立時の資金援助だけでなく、専門家(税理士・社会保険労務士・行政書士等)の手配を行ってくれるところもあります。

ポイント

設立時だけでなく、その後の資金繰り・経営の相談・節税対策など、サポート体制が充実しているプランを打ち出しているところも多くあります。これから起業を考えている方にとって極めて有効な手段といえます。

最後に

小さな会社の資金調達方法をご紹介しました。小さな会社だからこそ利用できる仕組みも多くあります。近い将来起業を考えている方、現在小さな会社を経営しており資金繰りに困っている方は、資金の使い道や事業内容に合わせた最適な調達方法を選ぶようにしましょう。